ALASKA BAND 許して あげない!

許して あげない!
霧雨の中、思いがけず始まったリハーサルを見ていました。意外とオーセンティックなタンボーラのリズムが刻まれると、ただならぬ気配にもう落ち着いてはいられないのです。照明を落したステージでは、例のリフ迄繰返し確認していました。ホントは、その先のリフを聴きたいのに…..。少しじらさられてしまったようです。念入りなリハが終ると、河村さんがわざわざ来てくれました。

 「来てくれてありがとうございます」
 「あっ!いえ。とても楽しみにして来ました。リハだけで期待が高まります!」
 「…..そんなに凄いわけじゃないんですが..」
 「..あの~、サインを貰いに行ってかまいませんか?」
 「きっと喜ぶと思います。紹介しますので」
     :
     :
 「昔からサルサが好きなボリンケンさんです」
 「みゆきさん!リハだけで大ファンになりましたヨ」
 「ありがとうございます」
 「サインをして下さい」
 「まだ、サイン考えていないんです。….なんて書こうかしら」
 「なんでもいいんです。一言添えて頂ければ」

    よろしくね
    なかのみゆき

 「じゃワタシも!」

    うれし~~い!
    キリハラフミコ

 「わたしはちゃんとサインを考えているノ!」

    うちやまますみ

 「みゆきさん!ステージでは勿論違う衣装ですよネ。そうじゃないと許してあげませんよ」
 「..ウフフフ…。期待しててネ。でも、踊ってくださいネ。そうじゃないと許してあげない!!」


\\(;^ALASKA^;)//\\(;^ALASKA^;)///

       ア  ラ  ス  カ
       ア  ラ  ス  カ
       ア  ラ  ス  カ
           バンッ
           バンッ
           バンド

\\(;^BAND^;)//\\(;^BAND^;)//

黒のミニ、黒のトップレス、そして黒のシースルーのフード付のロング・ジレー。フードには、CDジャケットの様に白い毛がふちどりで付いています。ステージ正面左から、我がみゆきさん、フミコさん、まゆみさん。恥ずかしそうにもくねる腰付き、80年代アイドル系を思わせるフリ。全く別の組み合せをひとつのステージに持ち込んでしまった展開に、思わずステップを止めてしまった私でした。そして、演奏に徹して3人を引き立てるバックは、ピアノの女性を含むホーン隊がペパーミント・グリーン、リズム隊がホワイトといずれも「ヒカリ」ものシャツで攻めます。このような、基本を忘れぬ【奉仕】の心にも、打たれてしまうのです。

アァラ~スカ~(鼻に抜けるように甘く=みゆき)
アラスカ~~(語尾を媚びるように=フミコ)

バンッ!(まゆみ
バンッ!(みゆき
バンッド!(フミコ)

バンド名を連呼する(メレンゲではもうおなじみですネ)時以外はみゆきさんしか見ていなかったので、どこか重大な見落としがあったかもしれませんが、後悔はしていません。顔もスタイルも声も

   \\(;^素晴らしい^;)//

   (背は私より大きい(^^;ケド)

例のロング・ジレーは3曲目頃には、おもむろにしかもあやしげに脱いでいきました。
あああ、罪作りな姿だぁ。普段は良心的な内容を努めている私(^^;には、これ以上書けないのです(^^;

あ~ん、寒いわぁ~
昨夜のレパートリーは次の通りでした。

 1.マヒカ~月影のサント・ドミンゴ
 2.経験
 3.恋のバカンス
 4.スサーナ
 5.NADIE COMO TU

メレンゲへの急展開がドキドキするため息混じりの「経験」もさることながら、あのザ・ニューヨーク・バンドの「NADIE COMO TU」※はイントロが始まった瞬間から、美しさにまみれたオリジナルに匹敵するかの出来でした。私の遠い昔の愛のテーマの曲の間、もう私は一点だけを見つめてばかりでした。

「最後は、アラスカ・バンドのたった一つのオリジナルです。今夜は皆さんありがとう!!」

みゆきさんのMCで始まったのが待ちに待った「あい鍵」。リハでは聴けなかった例のサビにぞっこんです。

 ♪1 
  許 し て   (右手=人差し指で相手を指さす)
  あ げ な い (右手=人差し指と親指を広げて左右に振る)

 ♪ 2 
  許 し て   (左手=人差し指で相手を指さす)
  あ げ な い (左手=手を広げて左右に振る)
          (右手=手を広げて左右に振る)
 ♪ 3 
  許 し て   (右手=人差し指で相手を指さす)
  あ げ な い (左手=手を広げて左右に振る)
          (右手=手を広げて左右に振る)
 ♪4 
  許 し て   (左手=人差し指で相手を指さす)
  あ げ な い (左手=人差し指と親指を広げて左右に振る)   

       ↑
みんなもやるんだよ\\(;^◇^;)//

 そしてたった一回しか言わない「あ~ん、寒いわぁ~」(;^◇^;)

「許して…」で指を差されて、クラリときていた私は、ステージが終ったばかりで、額にうっすらと汗をかいている、みゆきさんに声をかけていました。

 「素晴らしかったです!」
 「ど~も、ありがとう!前で踊ってくれましたネ」
 「….これにKissマークをお願いします!」
 「いいわヨ~」
 「 \\(;^◇^;)// 」
 「どこがいいノ?」
 「ココに」
 「ソコじゃ、河村さんに怒られそうです」
      :
      :
 「今度のライブはいつですか?」
 「9月になると思います。また、来てくださいネ。待っています!」

細くて意外とふんわりした手でした、あああ、どうにかなりそうです。これから、私の前で例のサビを言ってはいけません。ついつい、どんなシチュエーションでも演ってしまうではないですか\\(;^◇^;)//

後で、河村さんにもサインを貰いました。

      後楽園
   ALASKA BAND
      Y.K
    1994 7/29

※昨年の来日記念ベストアルバムが出ています。同様に美しくも愛のテーマの「ALWAYS」や「DAME VIDA」も入っています。(実はこの3曲だけでもいいのです)

『DANCING MOOD:THE BEST OF THE NEW YORK BAND』 THE NEW YORK BAND (KICP 323) 1993

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興奮冷めぬままに一気に4回に分けて書いてしまったのはNiftyのラテン音楽フォーラムでした。読み返してみると、ちょっと恥ずかしい。当時の熱気(どういう?)が伝われば…とあえて。私よりもぐっと大人っぽいみゆきさんにグラグラの夜。この年は、6月に「Japan Salsa Festival」にマーク・アンソニー、大江戸ラテンオフ(Niftyの初めてのオフ会)、カネーラの来日、7月はルナパーク(以下当時の出演スケジュール)、「カリビアンカーニバル」にオスカール・デ・レオン、映画「カリートの道」(マーク・アンソニー出演)、8月にはラリー・ハロー。今考えると、とんでもなく密度の濃いラテンが沸騰していました。

7/23(土) チャランゴン
7/24(日) ボラチョス
7/25(月) カネーラ
7/26(火) ラテン野郎ピックアップメンバー
7/27(水) デルココ
7/28(木) キランキラン
7/29(金) アラヘンテ と アラスカバンド

ああ、当時のアラスカ・バンド(みゆきさん)の写真とか持っていないですか?
なんとか見てみたいものです。
それにしても、河村さんの個展で久々に聴いて以来、iPhoneでアラスカ・バンドを聴いているなんて…なんか、不思議。

ALASKA BAND (BN008) 94/7/3
ALASKA BAND (BN014) 94/12/11