鬼平犯科帳 6-1 「蛇苺の女」見てくれはうまそうだがうっかり手を出すと命を落とすってことですよ、赤い実の毒が体中に回ってね

中尾彬と余貴美子のこってりとした演技
借りてきて観ている「鬼平犯科帳シリーズ」も6巻目。スペシャルの「蛇苺の女」は中尾彬と余貴美子のこってりとした演技がたまりません。舐め役の夫が押し込み強盗先の図面を50両で売った先が沼目の大四郎(中尾彬)だが、舐め役の夫の色好みの女房(余貴美子)と出来ている。急ぎ働きの前に舐め役の夫と女房を始末しようと金で雇った浪人との会話。

それにしても色好みの女に限って味がよくねぇっていうのは
一体どういうワケなんでしょうなぁ
とんだ蛇苺ですよあの女
見てくれはうまそうだがうっかり手を出すと
命を落とすってことですよ
赤い実の毒が体中に回ってね

中尾彬のあの油の乗った顔と体から絞り出すようなセリフに痺れてしまう。まるで往年の日活ロマンポルノの片桐夕子や中川梨絵が出ていた作品のような世界観。数多い鬼平犯科帳のなかでもトップクラスなのではないかと思う。余貴美子と藤吉久美子の対象的な姿も味わい深い。伏線の多い物語だが最後は幸せな余韻に浸りながらジプキンのテーマ。これだからやめられない。(1995/7/19放映)

妙に婀娜っぽい女優も鬼平犯科帳の楽しみ。田島令子(お峰・辰の市)、津島令子(浮世の顔)は登場するだけでぐぐっときてしまうから仕方がない。(2017.10.8 9:45追記)