チョコーから始まるニーチェの歴史
グルーポ・ニーチェは1980年、コロンビアの首都ボゴタ(現在のサンタフェ・デ・ボゴタ)で誕生した。創設メンバーは、太平洋岸の平原地帯、チョコーという県出身の若者たちで構成されている。ディレクターは、ニーチェのすべての曲の作曲者であるハイロ・バレーラ・マルティネス、ピアノ、ニコラス・クリスタンチョ、トロンボーンに現在オルケスタ・グァジャカンのディレクターであるアレクシス・ロサーノ、サックスとフルートに、アリ・“テリー”・ガルセス、ボーカルには、ホルヘ・バサンとエクトル・ビベロスが入っている。同じ年、DAROというレーベルから最初のLPである”Al Pasito”を録音する
翌年、サウロ・サンチェスとアルバロ・デル・カスティージョをボーカルにし たシングルがボゴタとカリブ海岸でヒットしたため、バレーラはDAROに新しいLPを録音することを要求したが、会社は乗り気でなかった ため、新たにメデジンを本拠とするCODISCOSと契約する。
第1期ニーチェ
ニーチェの歴史を語るには、ボーカルの交替を契機としていくつかのエポックに分けるとわかりやすいだろう。デビューアルバムを0期とし、先述のシングルから参加したアルバロ・デル・カスティージョをボーカルの中心にした83年までを、ニーチェの基礎のできた時代、第1期ニーチェと呼ぶことができる。その間、ディレクターのハイロ・バレーラとともにアレンジャーとしてアレクシス・ロサーノがオーケストラの中心的な役割を占めており、彼とともに4枚のアルバムを録音している。
そこではまるで、自分自身に自らの出自を覚え込ませるように、自分たちのルーツ、チョコー出身であること、黒人の血を引くことなどを、チョコーのフォルクローレ、クルラオを引用しながら繰り返し歌っている。 この時代の最後、83年、通算4枚目のアルバムでは、ルイス・ペリー コ・オルティスのオーケストラからエンリケ・ブレトンやフレディ・サ ンチェスをゲストに迎えてニューヨークでの録音を果たしている。これを最後にアレクシス・ロサーノは脱退し86年にオルケスタ・グァジャ カンをつくることになる。グルーポ・ニーチェはハイロ・バレーラのよりワンマンなオーケストラとなっていく。
●Al Pasito 1979
1. Al Pasito
2. Rosa Meneo
3. Primer Mensaje
4. Va Pregonando
5. Pinta Pa’ Qué
6. A Ti Barranquilla
7. Tiempos de Ayer
8. Tata y el Sol
●QUERER ES PODER 1981
1. Homenaje de Corazón
2. Mi Mamá Me Ha Dicho
3. Buenaventura y Caney
4. Digo Yo
5. Enamorado de Ti
6. Consejo de Madre
7. Nicolasa Santos
8. Corazón Sin Corazón
●Preparate 1982
1. Bonitas y Hermosas
2. Gitana
3. Suruco
4. Más Duro Me Da
5. Romeo y Julieta
6. Si Te Has Quedado Sola
7. La Gota Fría
8. Primero y Qué
●¡Directo desde Nueva York! 1983
1. Mi Negra y la Calentura
2. A Ti Barranquilla
3. Sueño
4. Al Pasito
5. Lamento Guajiro
6. El Cable
7. Atrateño
8. Sevicia
(続く)
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旧友Inoue Takeshiさんの雑誌Latinaへの記事を了解をいただきUPしています。
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