松任谷正隆 車のある風景 元アルファ乗り、元ロードスター乗りのムフフとしてしまう話満載

常に車があった時代を生きて
父親が車関連の仕事をしていたので幼い頃から常に歴代のブルーバード。自宅の横路地奥の宗教法人の駐車場のことは今でも覚えている。数年目に帰省したついでの覗いてみたけどまだあったのには驚いた。学生時代は周りの連中は車でスキーやテニスに行っていたけど、別に羨ましかったこともなかった。友人の友人に頼んで、スカイラインの屋根に布団を括り付けて引越しをしたこともあったっけ。働き始めて手に入れたのが赤のジェミニ。Hellaのフォグランプをつけヨーロピアンもうれしかった。その後、アコード〜ALFA156〜アテンザ〜ロードスターRF。

一方、松任谷正隆さんはカローラ・スプリンターに始まり多くの車を乗り継いできて、今はテスラも所有しているみたい。初めての自家用車、外国での運転、かっこよく運転するには、運転中にもよおしたらどうする?、出会いと別れ。ユーモラスで気が利いた文章に誘われて一気に読んでしまった。ユーミンとのドライブ中の納豆珍事件、幸宏さんとの車比べには思わずニヤリ。村井邦彦氏との関係と下積み時代の苦労話も興味深かった。免許を持っている助手席からの茶々入れ=非協力に対しても共感することしきり。

松任谷正隆さんは私とはちょっと年上の70代。居眠り運転の恐怖、反射神経=動体視力の後退など身につまされてしまう。死ぬ前に乗る車に対しては、オープンかつMTでできるだけライトウェイトなものが楽しいぞ…って激しく共感。

ミュージシャンの車の本って、音楽と車が密接していることも含めてとても面白い。横山剣さんの『僕の好きな車』も名著だと思う。

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