国境の南@渋谷カルトーラで出迎えられてエクトール・ラボーで見送られた心地いい場所

好きなアルバムばかり流れて
麗郷の後に流れたのがこの店。店の由来は、村上春樹の小説からか、夕焼け楽団の曲からか、色々と想像していたが、店に入った途端に流れていたのがカルトーラ。数々の名曲を送り出したサンバ界の最重要人物。

もしかして、マスターは私たち三人の話を聞いていたかのような選曲。セバスチャン、ジャクソン・ブラウン、ジェシ・エド・デイヴィス、ヴァン・ダイク・パークス。大きなスピーカーでゆったりとした音も素晴らしく、濃いめのジン・トニックをお代わりしてばかりだった。現在のディランが体現しているのがアメリカーナだとしたら、セバスチャンのこのアルバムもそれに近いのではないか。ヴァン・ダイクのこのアルバムで南下を決めてしまった私の国境も南はどこだったのだろうか。そんなことを皆で話しているのも、とても有意義で楽しい。

もうそろそろ帰らなくっちゃと思い始めた時に、なんとエクトール・ラボーが心なしか大きめの音で流れた時には、N.Y.だからこそ生まれたラテン音楽の究極の姿がこのアルバムだった、と改めて感じてしまった次第だ。カルトーラで出迎えられてエクトール・ラボーで見送られるなんて、ウフフ、ニクイ演出にもうれしくなってしまった。

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